キム サンウォック 工学部研究員及び大学院生3名が「第38回エレクトロセラミックス研究討論会」で研究奨励賞を受賞

2018年12月10日 トピックス

 平成30年11月15日(木)~16日(金)、富士通労働会館(神奈川県川崎市)で開催された(公社)日本セラミックス協会電子材料部会主催「第38回エレクトロセラミックス研究討論会」において、キム サンウォック 工学部科研費研究員、大学院博士課程工学専攻グリーンエネルギー変換工学特別教育プログラム3年のカナル プラシャド ゴパルさん、同修士課程2年のナム ヒョンウクさん、大学院修士課程工学専攻応用化学コース2年の相澤朋弥さん(以上学生3名の指導教員:和田智志教授)が、研究奨励賞を受賞しました。

 この賞は、同会において優秀な研究発表を行った若手発表者に授与され、その功績を称えるとともに今後の研究活動を奨励するものです。

 受賞対象となった研究題目は「Bi系圧電セラミックスにおけるマテリアルソフトニングの起源(キム研究員)」、「高配向(Bi0.5K0.5)TiO3圧電セラミックス作製のための条件最適化(カナルさん)」、「アニール条件がBi系圧電セラミックスに与える影響(ナムさん)」、「BiFeO3系圧電セラミックスの焼結条件の検討と物性評価(相澤さん)」です。

 いずれも、毒性の高い鉛を含む既存の圧電材料を代替するため、高温領域でも使用でき、かつ優れた圧電特性を示す非鉛Bi系圧電体を開発することに挑戦した研究です。今回の研究で、種々のBi系圧電体を結晶構造レベルからセラミックスを構成する粒子のレベルに至るまで構造設計?制御に工夫を施すことにより、Bi系圧電体の微構造と圧電特性との関係が明らかになりました。圧電材料は、センサー、医療、エネルギー変換など幅広い分野において使用されている材料であり、今回の研究を礎に、より優れたBi系圧電体の開発を進めることで、環境負荷の小さな圧電デバイスが身近に活躍する時代が訪れるでしょう。

 受賞者を代表し、キム研究員は「受賞を大変光栄に思います。ご支援いただいた多くの皆様に御礼申し上げます。今後も受賞を励みに研究活動に邁進します」と述べています。

 第38回エレクトロセラミックス研究討論会HP