佐藤玄工学域特任助教と東京大学?大阪大学との共同研究における学術論文が、米国化学会誌に掲載され、表紙にも採用されました

2024年10月8日 トピックス

 佐藤玄工学域特任助教と東京大学?大阪大学との共同研究における学術論文が、米国化学会誌JACS Auに掲載され、表紙にも採用されました。
 論文の題目は「DFT Study on Retigerane-type Sesterterpenoid Biosynthesis: Initial Conformation of GFPP Regulates Biosynthetic Pathway, Ring-construction Order and Stereochemistry」です。
 本研究では、「逆生合成理論解析」という手法を用いて、テルペン系天然物であるretigeranin の難解な生合成経路の全容を解明し、長年の謎であった立体化学の反転の仕組みや多環骨格が組み上がる生合成経路が初期配座によって高度に制御されていることなどを理論的に明らかにしました。本研究?本手法が契機となり、酵素編集などを通じて新規?人工天然物の創出や生合成機構研究の加速が期待されます。
 佐藤特任助教は、「今後も革新的な探索手法の開発に取り組み、計算化学を基盤とした天然物化学研究をさらに深化させていく所存です。加えて、生命科学分野における研究領域を拡充し、創薬をはじめとする応用分野への貢献を目指してまいります」とコメントしています。
【論文情報】doi:10.1021/jacsau.4c00313